笠間のいなり寿司の特徴

 

茨城県笠間市は、市内にある笠間稲荷神社を中心に街づくりが行われています。この笠間稲荷神社は、飛鳥時代の661年に建てられた由緒正しい神社であり、この神社が胡桃林の中にあったことから、「胡桃下稲荷」という愛称で市民から親しまれています。

 

そして、現在笠間市は、この笠間稲荷にちなんで、いなり寿司によって町おこしを行なっているのです。平成18年からは「おいなりサミット」を開催しており、全国から独自のいなり寿司のレシピを募集し、その年のナンバーワンのいなり寿司を決定しています。

 

また、地元の飲食店と協力しながら、笠間市をおいなりさんの町として活性化させています。つまり、笠間に行けば、色々ないなり寿司を食べることが出来るというわけです。現在では、市内にある11店舗の飲食店がこのいなり寿司の取り組みに参加しており、それぞれの店で色々ないなり寿司を楽しめますので、食べ比べをしながら町を散策するのもいいかも知れません。

 

一般的ないなり寿司は酢飯をお揚げで包んだだけですが、笠間のいなり寿司は、とにかくいなり寿司の中に色々な具が入っているのが特徴です。中に入っている具を見せるために、お揚げの開口部を上にして開いたまま提供するのも独特です。また、この地域にはお揚げの中に酢飯の代わりに蕎麦を詰めた蕎麦いなりというものもあり、古くから一般的によく食べられています。